節分を翌日に控えた2月2日、木曽檜でつくる木桝&ハーバルバスソルトづくり節分ワークショップを開催しました。明日の豆まきには本物の木で作った木桝を使い、玄関には柊イワシを飾って、寝る前には暖かなお風呂に入って一年間の無病息災を記念してもらおうという企画です。

もともと「節分」は、季「節」を「分」ける、の言葉に由来し、春夏秋冬の季節が始まる日(立春、立夏、立秋、立冬)の前日、年に4度ありました。こうした季節の変わり目には鬼(邪気)がやって来て悪さをすると考えられ、その時季に鬼をはらう行事が行われてきました。それが節分の豆まきです。昔から日本では、穀物には魔物をはらう力があると考えられており、「魔」(ま)を「滅」(めっ)するという語呂合わせも加わり、炒った大豆をまき、鬼を退治し、健康を祈念する風習が広まったと言われています。

現在はお祝い事に用いられることが多い桝ですが、日本では昔から、年貢のお米を計ったり、お塩や醤油、お酒等を図るなど生活に密着して用いられてきました。大事な食べ物を扱う枡ですので、その材料にも殺菌効果や香りや縁起を期待して檜や杉、樅が使われてきました。また、桝を上からみると四隅が全て漢字の「入」になっていることも特徴のひとつです。「大入」の験を担いでいるのですね。きせつの行事をきっかけに自然の材料から作られた日本古来の生活の道具を見直してみてはいかがでしょうか。森の資源を使う生活は、森の手入れにもつながり、関心も向けられることから、健全な森林環境の保全にもつながります。

はじめは木桝作りです。木曽から取り寄せた檜板を組み合わせ、やすりで削って、、、出来上がりなのですが、ちょっとのでこぼこを平らにするのは中々の高度な仕事であることに気付きます。少し失敗しても、削ったり切ったりすることでリカバーできるのも木材のよいところで、それも味になります。工夫と苦労の末、ご家族それぞれのオリジナルの木桝が出来上がりました。

続いて、柊イワシの制作です。節分の前後に、カリカリに焼いた鰯の頭を柊の枝先に刺して玄関先に飾るのが柊鰯です。平安時代からの古い風習のようですが、現在は柊を飾る風習のみが残っています。なぜ、鰯と柊か?節句には、桃や菖蒲等の香りが強い植物を飾ることで魔除けになると信じられてきました。鰯も臭いがあるのでその臭いで鬼を寄せ付けないように考えたのかもしれません。また、柊のトゲトゲを鬼が嫌っての家には近づかないと考えられていたそうです。一種のお守りですね。今回は、鰯を焼いて刺すのは難しいですが、折り紙でお魚を折って飾ってみました。ひいらぎいわし

最後はハーバルバスソルト制作です。節分の前後は一年で一番寒い時季になります。元気にそとあそびした後は、暖かいお風呂に入って温まりましょう。そこで、ハーブとお塩の力を借りてハーバルバスソルトをつくってより快適なお風呂の時間を過ごしてみようという企画。ハーバルバスソルトは、気になる香りの果物や植物を見つけたらお塩に混ぜて簡単に作ることが出来ます。ぜひ、ご家庭でもチャレンジしてみてください。ただし、次の点に注意してください。薬事法の規定により手作りコスメを譲渡することは禁止されていますのでご家族内で楽しみましょう。天然成分でも肌に合わない場合があります。異常を感じたら使用を中止し、よくシャワーで洗い流して医師の診断を受けましょう。風呂がまのパイプを損傷する可能性があるので追い焚きはしないようにしましょう。注意事項を守って、ご家族で楽しいお風呂の時間を過ごしてください。

木桝と柊イワシ、ハーバルバスソルトで素敵な節分を過ごしていただけましたでしょうか。毎年めぐる季節の行事にご家庭の成長とともに毎年お楽しみいただければ私たちもうれしいです。