”小寒”、寒さが育む子どもの感性と成長の季節~どうして寒い時期に子どもが育つの?~

寒の入り、新たな体験の学びのスタート

 ”小寒”、寒の入りとされ、一年で最も厳しい寒さが到来する季節です。しかし、この寒~い季節こそ、子どもたちにとって新しい体験と学びの機会が広がっていることを忘れてはいけません。

 どういうことでしょう??
 例えば、寒さは子どもたちにとって新しい感覚をもたらします。自分の息が白く見えたり、庭先で霜柱や氷を見つけたりすることで、彼らは不思議さや感動を口にします。手袋をはめ、帽子をかぶり、冷たい空気を感じながら、五感が刺激され感性豊かに成長していきます。同時に、小寒は子どもたちに様々な概念を学ぶ舞台でもあります。寒さに備えて温かい服を着ることや、この季節独特の花や行事の体験は、感覚と知識を広げる大事な一歩です。
 このように、そうした体験ができる季節だからこそ、成長の季節といえるのです。

 ☃ 私たちが提案する冬の季節行事とアートを結ぶ楽しみ方はイベントレポートページでご覧いただけます。 ☃

自然の不思議を大人と子どもが並んで見つめよう

 一方で、この季節を前述のように楽しい体験や学びの季節ととらえると、家族や友達との共有の機会も増えてきます。例えば、個人の感性を育むことに加え、外での他者と一緒の遊びを通じ観察力やコミュニケーション能力も向上させることができるということです。
 そして、親子の場合は、自然の不思議や感動を子どもと大人が並んで見つめることが大事です。つまり、大人もこどもも同じ目線で一緒に見つめることでコミュニケーションは深化します。お外で遊んだ後は、家族全員一堂に会し、温かい飲み物を楽しみながら冬の楽しみを共有する瞬間は、家族の絆を深める素晴らしい機会となりますよ。

 小寒の訪れは、寒さだけでなく、新しい体験や教育の可能性をもたらしてくれます。寒い季節こそ、心温まる瞬間と成長の場となり、家族や友達と共に過ごすことで、心に残る思い出が生まれるのです。これらの刺激や感動が、豊かな感性を育む肥しとなることでしょう。

これからの季節行事紹介

 寒い時期の気力や体力の低下を補い、元気に楽しく過ごすためため、昔から様々な季節行事が行われ、また季節の食べ物を楽しんできました。
 ●小正月(1月15日頃)・・・地方によってさまざまな風習がありますが、代表的なものは「小豆粥」を食べる、です。小豆には邪気を払う力があると信じられていたので、寒くてついつい縮こまってしまう季節に食べて元気になろうという願いかもしれません。小豆粥をはじめ、小正月の食べ物について、農林水産省北海道農政事務所のこちらのページで詳しくまとめられています。
 ●どんど焼き(1月15日頃)・・・小正月行事のひとつです。お正月飾りや書初めを燃やす大きな焚き火のことで、この火で焼いたお餅や団子を食べるとその年は無病息災で暮らせると信じられています。どんど焼きのレポートはこちら
 ●節分(2月3日頃)・・・「鬼は~そと、福は~うち」と豆まきを行います。節分の豆まき用木桝づくりワークショップレポートはこちら