足下の自然から楽しもう⑤ あかちゃんの木とおかあさんの木

この時季、身近な公園や緑地で、足下を見つめてみると小さな″あかちゃんの木”を見つけることが出来ます。昨年より前にどこからかやってきた木のタネが冬を越して芽を出したのがこのあかちゃんの木です。こうしたあかちゃんの木を「実生(みしょう)」と呼んでいます。こんなに小さな赤ちゃんの木でも大人の大きな木と同じ葉っぱの形をしています。この記事では、実生探しのあそびを通して、自然の循環への興味の芽生えにつながる子供への言葉かけの方法も紹介します。

あかちゃんの木をさがそう

いつもの通園・通学路や街路樹の足下、公園などの緑地で少し足を止めてしゃがんでみましょう。ちいさなあかちゃんの木が見つかるかもしれません。子供の視線は地面に近いですよね。だから、大人が「あかちゃんの木を探してみよう!」と言葉がけをするだけで、きっと面白いように見つけてくれるでしょう。
この写真は私が勤務する施設の中で見つけたあかちゃんの木です。

★ケヤキのあかちゃんの木・・・こんなに小さくても立派なケヤキの葉っぱの形をしています。
ケヤキの実生

 

 

 

 

 

 

 

★カエデのあかちゃんの木・・・カエデのあかちゃんの茎の色は赤いんですね。赤い葉っぱのあかちゃんもいますよ。
カエデの実生

 

そばで見守るお母さんの木もさがそう

あかちゃんの木を見つけたら、その近くで同じ形をした葉っぱを持つ大きな木を探してみましょう。子供たちの視線は目の前にある具体的なものを見つけることは得意でも、少し離れたものやその関係性に気づくことなど、いわゆる抽象的な理解はまだ不得意です。だから大人が「この葉っぱとおんなじ大きな木を探してみよう」とか「周りの大きな木を見てごらん」など、視線を広く持てる言葉がけをしてあげましょう。あくまで子供たちが自分で探すことが大切です。そして、見つけることが出来たら、「その木がこのあかちゃんの木のお母さんですよ。」と教えてあげましょう。お母さんの木からタネが落ちて、土の中で育って、この春に芽を出したことなどを簡単にあかちゃんの木との関係が伝えられたらいいですね。写真はカエデのお母さんの木です。とっても大きいでしょう。
カエデのお母さん

絵本のせかいと自然のせかい

「あかちゃんの木とおかあさんの木」、そうやってもう一度見てみると本当に愛らしく感じられます。ぜひお子様と一緒に探してみてください。そのときにおススメしたいのが、絵本「ちいさなき」(神沢利子:文、高森登志夫:絵,福音館書店)の読み聞かせです。この絵本を読んだ後に外遊びに出かけるといつもの樹々が違って見えてきます。

育ててみよう

もし、あかちゃんの木を持ち帰ることが出来る場所なら、お家に持ち帰って育ててみましょう。ケヤキもカエデも秋には葉を落とす落葉広葉樹です。お家の中でも季節の移り変わりと植物の生きるサイクルを感じられると思います。当プロジェクトでは過去に実生を使った苔玉づくりワークショップを開催しました。その様子に興味のある方はこちら(苔玉ワークショップレポート)をご参照ください。