8月限定体験!夜のご近所散歩でいのちの不思議に出会おう(セミの羽化編)【夏休み自由研究おすすめ①】

 二十四節気の「大暑」、一年で一番暑い時季の終わりに近づいてきました。が、連日の酷暑の最中、セミは今日も元気に鳴いています。「もう聞きたくないよ~」という方、ミンミンミンミ~ンの鳴き声は確かに「暑い!!」を意識させられますね。でもこの声に混ざって、ツクツクボ~シとかカナカナカナカナ~という声を朝方や夕方に聞くことが出来、なんだか涼しげな気分になり癒されます。「セミ」と一言でいっても、鳴き声も違えば、姿かたちも異なり、子供たちが大好きな抜け殻も異なります。あなたのご家庭の周りにはどんな種類のセミが暮らしているでしょうか。

 それはさておき、今日紹介するのはセミ採集ではなく、夜のセミ観察でいのちの不思議に出会う体験です。セミは長い間、7年から10年ともいわれていますが、土の中で幼虫として過ごします。そしてこの時季に次々と地上に出てきて成虫となって空を飛ぶのです。子供たちには、一度でもいいので幼虫から成虫に変わるその瞬間、セミ「羽化」に立ち会う経験をしてもらいたいと思います。セミの抜け殻はたくさん集めても、それが動いている姿を見たことはありますか。ましてや成虫になる瞬間はどうでしょう。羽化したてのセミは青白くなんとも神秘的で力強く、いのちの不思議を思わずにはいられません。

 その瞬間に出会うのは難しいことはありません。家の近所の木がある場所でそれが可能です。昼間のうちにセミがたくさん鳴いている木の根元をよく観察しましょう。1センチくらいの穴が開いていると思います。その穴の中にセミの幼虫がいて、日暮れの後の羽化の時を待っています。日が暮れ始めると幼虫が穴から出てきてお気に入りの場所を探して留まります。そこで羽化が始まるので、そっと見守ってあげてください。もし、お子様も小さいし夜の外出も少し不安という場合は、歩いている幼虫をそっとやさしくお家に持ち帰り、カーテン等にくっつけて暗くし、羽化の時を待つという方法もあります。こうしていのちと向き合った後に見つけるセミの抜け殻は、子供たちにとってまた一味違ったものになるかもしれませんし、そこから子供たちの興味関心も拡がって深く意味ある体験になってくかもしれません。今年の夏は夜のセミの様子をのぞいてみませんか。

 注:夜の外出は危険も伴います。必ず大人も一緒に、反射板着用で交通事故防止、暗がりに近づかず防犯対策、危険生物有無の事前調査等でくれぐれもお気をつけて。