キッチンから生き物の力に触れる4ステップ(食べたブドウの種編)【夏休み自由研究オススメ②】
子供たちと奥様が10日間の海外旅行に出かけ、仕事のため家に残された私は娘の植物たちへの水やりに勤しんでおります。アサガオ、レモン、アカエゾマツそしてブドウです。帰宅したら枯れてましたではシャレになりませんので私も必死です。独り暮らしも最初は良いのですが、三日も過ぎると子供たちとのエピソードを思い出し早く帰ってこないかなぁなどとセンチメンタルな気分になってしまいます。そんなエピソードの中から、今日はブドウにまつわるお話にからめて夏休みのオススメ体験を紹介します。
【娘の一言から始まるぶどうのタネ物語】
事はブドウを食べ終えた娘の一言から始まります。
「このブドウのタネを土に植えたらまたブドウが食べられる?」
「おっ、イイね!」と思いつつも、輸入ものだし発芽抑制処理されていそうだしムリかな?と頭で考えてしまう私がいます。でもせっかく娘の心に芽生えた不思議の芽を摘んでしまうわけにもいきません。種と果物の関係や種が発芽するのに必要なコトなどを二人で話し、その後100円ショップで必要な資材を揃えることに。
【用意するものはたったの三つ】
用意するものは
⚫︎野菜とお花用の土
⚫︎プランター
⚫︎お椀 ※どれも100円ショップで準備可能
【生き物の力に触れる4ステップ】
①種をキレイにする
水洗いして、残った実などを落とします。
②種を見極める
お椀に水を入れ、その中に種を入れます。種が水に沈むようにかき混ぜてしばらく放置します。浮いてきた種は中身がない可能性があるのでここでサヨウナラです。
③種に冬を体験させる
沈んだ種を水に浸けたまま冷蔵庫に入れます。1日から2日ほどで良いです。これは発芽しやすくするため、殻を柔らかくし、春が来たと思わせるために冷やすのです。
④土に植える
土に植えて毎日の水やりをしながら発芽を待ちましょう!
ご覧の通りとても簡単ですよね。忙しい毎日を過ごす私達親ですが、実時間にして一時間も満たない手間で食物がどこから来るのか、どうやって育つのか、自分で集めた種が発芽することで、そのライフサイクルを直接体験出来るのてす。あなたのお子様の食べたフルーツの種から始めてお子様の世界が一気に広がりますね。
【子供の頃の体験がお勉強を生きた楽しみに変えてくれます】
ちなみに、理科教育課程には領域「B生命・地球」というものがあり、小学校3年生の単元では「身の回りの生物」でその成長とつくりを、4年生では「季節と生物」で植物の成長と季節感を、5年生では「植物の発芽、成長、結実」で正にブドウの体験を学ぶような内容が組まれています。そして6年生、中学生、高校生と年次が上がるにつれ、生き物についてよりマクロで抽象的、ミクロで具体的な内容を学ぶことになります。
この時「子供の頃にブドウの種を植えたら発芽した体験」が意味を持つのです。まずは身の回りにある生き物(今回はブドウでしたが)に興味を示し心を動かす具体的な関わりを持つ、するとそれが土台になりより抽象的なこともより細かいことも理解できるようになります。何年もあとになって受ける授業の時、ほんの少しでも「あぁ、あの時お父さんと植えたブドウのはなしだ」と思い出してくれたら、それだけで大きな成果であり親としての喜びです。
今年の夏休みに命のサイクルを体験させてあげませんか?ブドウの種を植えたお話はリポートで詳しく紹介しています。よければReportもご覧ください。