厳かで爽やかな鎮守の森のグリーンシャワー

私の新任地の施設には、「五玉神社」(いつたまじんじゃ)という神社が隣接しています。野外炊飯場にかかる吊り橋からそこを訪れることができます。
1754年に創建されて以来安産や五穀豊穣の御利益で知られていますが、かつては山伏が修行した地でもあるそうです。
カエデやツバキ、シイやナラ等の古木に囲まれひっそりと佇む境内では、樹々の葉を通り抜けたお日様の光がグリーンシャワーとなって降り注ぎ、厳かで爽やかな森の雰囲気を体験することができます。
五玉神社 この神社は子供からご年配までの地域の皆様によって維持され、季節の祭礼も営まれています。古来より、地域の方々の鎮守の森としても親しまれてきたのですが、今日はこの神社の例大祭が執り行われ、地域のたくさんのご家族がお参りされていました。

こうした地域の祭事に地域の子供たちが参加することは、大切な体験だと思います。地域の祭事は、郷土やそこにある自然との関わりが深く、また年齢・世代を超えた交流が生まれます。当機構の調査によると、そうした近所の大人を交えた体験は、大人になったときに求められる資質・能力との正の関係性があることが指摘されています。地域の祭事に地域の子供たちが参加することで、自分の地域を知り、様々な人々との交流の機会となるのではないでしょうか。

ところで、この神社の社の隣には小さな滝があります。当施設では敷地内に流れる小川で「川遊び」という活動を提供しているのですが、この小川の源流となるこの滝は、当機構の体験活動を支える大切な場所ともなっています。そこで私たちは定期的にこの滝や水路の清掃を行い、良好な体験の場としての小川の維持管理に努めています。私たち国立夜須高原青少年自然の家は、地域の自然と地域の方々の営みに支えられている部分もあるのです。夏に向け、安全安心な小川の整備に努め、皆様が遊びにいらっしゃるのをお待ちしています。